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◆それをいっちゃあおしまいよ。 ルイーダの酒場を後にして街を散策する。 「それにしても、死人を生き返らせることが出来るから 阿志泰を復活呪文が使える僧侶にだなんて、 『天の意思』とやらも単純というか、センスがないというか…」 旅の準備の為に酒場を出て商店で必要なものを買い揃え、 人々にこれからの旅の情報を得ようと街を散策する一行。 その途中の道で文秀はあきれ顔でつぶやく。 元述も隣にいる阿志泰を睨み付けながらそれに応じる。 「確かに、ふざけた存在ですね。よりによってこの男が聖職者とは」 元暁は一通りあたりを見回してから文秀に声をかける。 「私も個人的には将軍に同意したいところなんですが、 何しろここはその『天の意思』の機嫌によって全てが決まってしまう世界です。 どうか、口には重々気をつけた方がよろしいかと」 「いやいや、なかなか良い目の付け所だと思いますよ。 実際私は鍼でいろんな人の病気を治してきましたしね」 一同の不信の目などどこ吹く風とばかりに平然とした様子で、 一人明るい声でフォローを入れる阿志泰。 だが、しかし。 そのふところには呪文習得予定表が隠されており、 僧侶の項目に『マヌーサ（幻惑呪文）』が。 「ああ、聚慎在りし頃の活躍を思い出しますよ、あははは」 文秀や英實をはじめ多くの人間を惑わしていたことを思い出して 一人悦に入る阿志泰だった。 蛇足：他に「ラリホー」という睡眠の呪文、更に「ザキ」系の即死させる呪文など、 鬼畜で無敵な奴にはぴったりな魔法がそろっていたりする。 (040607) |